製造業の省エネに貢献する
装置放熱モニタリングシステム

製造業の省エネを検討する際、製造装置から室内にどれだけの放熱量があるか把握することが重要となります。何故ならば、製造装置からの室内への放熱量を正確に把握している製造装置メーカーはほとんど無いからです。そこで、装置の表面温度を測定し、事前に解析した装置周辺の放熱量と組み合わせることで装置放熱をモニタリングするシステムを発案しました。

放射温度センサは色素増感太陽光パネルにケーブル接続されており、単眼で表面温度を測定できます。色素増感太陽光パネルは電源工事不要で、空気温度・湿度、気圧、照度等も測定可能です。測定した表面温度は装置周辺解析結果と組み合わせて装置の放熱条件とします。

3次元CFD(Computational Fluid Dynamics)で製造装置表面温度と周辺温熱環境を分析し、周辺温熱環境の実測データと比較調整します。装置表面温度は放射温度計で測定し、発熱条件の設定を調整します。そして、最大放熱状況での条件を用いて、放射温度センサで測定された表面温度と組み合わせて装置の放熱条件とします。

放射温度センサで測定された表面温度と装置周辺解析結果と組み合わせて装置の放熱条件の時間変化を定義します。発熱強度は最大放熱の状況を100%とし、表面温度の低下割合で最小放熱の状況を20%としています。ここでは、7台の装置の発熱強度の時間変化を求めました。これを発熱の境界条件として、環境デジタルツインシステムに使用します。