放射熱を遮蔽するシートで実現する省エネ
セスコー【SESCORH】
放射熱を抑制するために、天井面や壁面に放射率の低い材料を取り付けることで、夏期の空調設定温度を28℃以上に設定できます。その結果、省エネ・電力削減を目指すことが可能となります。この省エネを実現するためには、各壁面からの放射温度を測定する必要があり、簡易測定装置の特許を取得し、四面からの放射温度の簡易測定を可能とする装置スマートフォスを開発しました。
そして、そのスマートフォスを活用し、放射率の低いアルミシート(放射遮蔽シート)を適切な場所に敷設することで、省エネを実現する セスコー【 SESCORH 】: Saving Energy by Sheets that Cut Off Radiant Heat というサービスを開発しました(商標登録済)。
セスコーは、商社等で取扱いのある放射遮蔽シートの効果を定量的に説明し、コンサルティングをおこなうサービスです。放射遮蔽シート敷設状況を写真1にしめします。平屋の事務所空間の天井と窓の一部に放射遮蔽シートを敷設している状況です。更に、放射遮蔽シートの放射率試験結果を図1にしめします。サンプルとして(株)リード技研が販売するEMW遮熱シートG-Ⅰを仕様し、放射率εは0.11という結果を得ています。
写真1 放射遮蔽シート敷設状況 図1 放射遮蔽シートの放射率試験結果

写真1の平屋の事務所空間(一般的な断熱仕様)を対象に実験を実施しました。放射遮蔽シート敷設状況について、天井面、西壁面、南壁・玄関・天窓面、北壁・窓面を撮影したものを写真3にしめします。放射遮蔽シートは天井全面と玄関、北窓面に敷設しましたが、天窓面と北窓の上部は明かり取りのためにシート敷設をしていません。
写真3 スマートフォスの測定状況


天井面:9割近くが放射遮蔽シートで覆われた天井面であり、放射熱を抑制
西壁面:外壁に面していますが、時間帯は西日の影響が少なく、放射熱は室温と同程度
南壁・玄関・天窓面:玄関はガラス面割合が大きいですが、放射遮蔽シートで覆うことで、放射熱を抑制
北壁・窓面:窓面は大きいですが、放射遮蔽シートで覆うことで、放射熱を抑制していますが、エアコン吹出し温度の影響を受ける可能性あり
この実験環境を使用した測定結果(2023年9/12 13:30~14:30)を図2にしめします。上段にスマートフォスで測定した放射温度のグラフを、下段に空気温度相当(西壁面)の値を差し引いた放射‐空気温度差のグラフをしめします。外気温度は32℃で、エアコン設定温度を28℃とした結果、室温は平均24.6℃となります。

図2 スマートフォス測定結果
放射温度は天井面が最も高く、平均24.7℃となり、放射‐空気温度差は平均0.1℃となりました。各面の放射‐空気温度差は北壁面が平均0.2℃、南壁面が平均0.1℃、天井面が平均0.2℃となりました。
参考までに、放射遮蔽シートを敷設しない場合の測定では、放射‐空気温度差は北壁面が平均0.8℃、南壁面が平均0.4℃、天井面が平均0.5℃でした。
このように一般的な断熱仕様の事務所空間に放射遮蔽シートを適切に敷設すれば、室内の放射温度を低く抑えることができます。これによって、エアコン設定温度を28℃から29℃以上に変更することも可能となり、放射熱を制御することで従来にない省エネにつながる可能性がわかります。
これらの一連の実測、分析、報告、提案をセスコーのサービスとして提供いたします。